夜中に雷雨に見舞われた翌日、急激な腰痛に襲われました。
数か月前坐骨神経痛を患ってしまい、 同じところの痛みが出てきてしまいました。
季節の変わり目に毎回この痛みと付き合うのかと思うとかなり滅入ります。
天気が悪くなると不調が出るとよく耳にしますが、天気が悪くなることで、 身体にはいったいどんな影響が出るのでしょうか?そこで天気と体調不良(腰痛、頭痛等々)の因果関係を調べてみました。
天候の変化で不調になる?
雨が降ると古傷がうずいたり、体調が悪くなったりする方は多くいます。
このような天候の変化によって引き起こされる不調を「気象病」といいます。
気温、気圧、温度といった気候の変化は体調にさまざまな影響を与えます。医学的にはまだ、不明な点も多いみたいですが、わかっていれば、注意することもできるので知っていて損はありません。
「雨が降ると腰が痛い」「寒いから関節が痛む」などとよく聞きますが、そういった時は寒冷前線の通過など、風向きが変わったり突風が吹いたり、気温や気圧が急激に変化したとき。それに反応して、体内の分泌物や循環状態、自律神経系に混乱が起こり、痛みや体調不良を引き起こすと言われています。
例えば、
気温が下がると血圧が上昇、末梢の血管が収縮し、血流が悪くなる
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血流が悪くなると筋肉の動きが硬くなり凝りがひどくなったり、体が重く感じたりする
気圧が下がって天気が崩れる。前日よりかなり気温が低下する。乾燥注意報が出るほど湿度が下がる。といった気象の変化で症状が悪化するのが気象病の特徴です。
2012年にウェザーニュースが、行った調査では、
気圧が1時間に1hPa下がったタイミングで体調の変化を質問をする調査が行われました。その結果、“だるい”が42%、“頭痛”が24%、“関節が痛む”が13%となり、体調に変化が現れたという回答は、合計で64%となりました。男女別に見てみると、“特になし”と答えた割合は、男性が49%だったのに対し、女性は25%となり、男性よりも女性の方が気圧の変化を受けやすい傾向にあることがわかりました。
参考元:ウェザーニュース
春頃には気分が落ち込む人やうつ状態になる人が多いです。これも気温や気圧の変化が影響しているのでしょう。天候と健康に関する医学的な根拠もいくつかあります。
人間の体内では、外部の環境が変わっても、体調を一定に保とうとする働き「ホメオスタシス」があります。気温、気圧、湿度が少々変化しても、体の内部に影響が生じないように調節されています。
ところが、その変化があまりに大きかったり、あるいは加齢によって調節機能が低下するとバランスが崩れます。
- 自律神経の異常。気温や気圧の急激な変化が起こると、交感神経や副交感神経のバランスが崩れ、痛みなどが悪化します。気圧が低下すると副交感神経の緊張が亢進して、いわゆる元気がない状態になるという説もあります。
- 気圧の低下による体液のバランス障害。気圧が低下すると、体がむくみやすくなります。むくみは体内の水分の移動が円滑に行われていない状態です。
- 炎症反応の悪化。気圧が低下することで組織内の炎症反応が強くなると考えられ、リウマチなどの痛みが悪化するとも考えられています。
このように、気象と体調についての研究が進められていますが、まだまだ解明されていないことが多いのが現状です。
気象病の症状
自律神経系には交感神経と副交感神経があり、2つがバランスよく活発に動くことで身体はベストな状態を保てます。しかし何らかの原因で自律神経系の働きが低下したり、もしくはバランスが崩れやすい状態になっている人は、環境の急変に自律神経系が対応できず、さまざまな不調が心身に表れることになります。
自律神経のうち交感神経が活発になると痛みを感じ、副交感神経が活発になるとだるくなったり眠くなったりします。
心臓発作やぜんそくなどの持病が悪化する恐れもあるので、軽く考えるのは禁物です。特に、雨が降る時や、台風の接近に伴って気圧が低下する時に症状を訴える人が多くみられます。夏から秋にかけての台風シーズンはもちろん、冬でも日本の南側を低気圧が通過する時などは注意が必要です。
「気象病」の対処法
乱れがちな自律神経系を整え、気象病にかからないためにはどうしたらいいのでしょうか?
ストレスを溜め込まず、適度な運動をし、規則正しい生活をするように心がけましょう。また、身体を冷やさないようにすることも重要です。特に冬は毎晩、風呂でぬるめのお湯(40℃前後)に10~15分ほど浸かり、体を温めてから眠ってください。
栄養と休養、また適度な運動や入浴で血行を良くし、極力冷暖房に頼らず、環境の変化に身体を慣れさせることで「気象病」を軽減させることができます。
自分は気象病かもしれないと思う人は、特に天気予報で雨や気温低下など天候悪化の予報が出たときは、体を冷やさないよう暖かい服装を心がけてくださいね。
会社など自分で空調を調整しにくい環境の場合は、ストールなどで首元を冷やさないようにしましょう。